【86冊目】『奇妙な家についての注意喚起』|まったく読書したことない新社会人の読書日記

読書記録

全く本を読んだことがない社会人2年目が読書を始めてみるというこのブログ。

84回目は夢見里龍さんの『奇妙な家についての注意喚起について書いていきます。

KADOKAWA大還元祭で買ったホラーをまだまだ読んでいます笑笑

今回はかなり本格的なホラーっぽい…

読んだ感想を書いていきます!

※内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。
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夢見里龍著『奇妙な家についての注意喚起』を読んでみた

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第26回電撃小説大賞の最終候補作を改稿した『死者殺しのメメント・モリア』でデビューされ、その後もシリーズ作品をいくつか手がけられてきた夢見里龍さん。

本作『奇妙な家についての注意喚起』は著者の体験談というかたちをとった家系ホラーです。

モキュメンタリーホラーや因習村系とは異なり、結構ガッツリホラーなので苦手な方にはちょっと厳しいかも、、、💦

ちゃんと読者にまで呪いを拡散するやつです(しかも後出しで)。

何も悪いことやきっかけとなるようなことをしていないのに酷い目にあう、小説として読んだ中ではいちばん怖いホラーでした…。

あらすじ

↓今回もあらすじをまとめました!↓

作家として活動を続ける私には、一時期筆を止めていたときがあった。小説を書かずに、ずっと「奇妙な家」にかかわる怪談を集めていたのだ。その過程で体験した恐ろしい出来事はずっと忘れられずに、かといって発表することもできずに自分の中のタブーとなっていた。しかし今回、編集者から「書くことでいくらか心に溜まったものが発散できるかもしれない」と言われ、はじめてあの出来事を語ろうと決意した…。

著者の実体験、というかたちで集めていた怪談と、その過程でどのような恐ろしい出来事にあったのかが書かれています。

よく「怪談に踏み込むから呪われる」と言いますが、今回もその原則を採用していました。

怪談ごとに章が変わるのですが、その度に

■注意■
するはずのない音が聴こえたら、読み進めることはおすすめできません。

というような注意喚起がされるため、かなり怖い。

ついつい周囲に耳を澄ましてしまいますよね、、、

ページを捲っている間に家の中でおかしなことが起こらないか、注意しながら読み進めてください

【ネタバレ注意】読んでみた感想

家で読まなくてよかった!!!

これは家で読むホラーではない…家にひとりでなかったとしても怖い…

ホラーがあまり得意ではない人間なので(それでもホラー小説は気になる)、かなり怖かったです。

逆に、間違いなく怖い話を読みたいという方にはおすすめ。

基本的に、心霊スポットに行ったとか、閉鎖的なムラ限定の出来事だとか、明確に理由があって発生するホラーは大丈夫なんです。

だって、私は心霊スポットには行かないし、ムラ出身でもないので。

でも、本書『奇妙な家についての注意喚起』のように、たまたま住んだ家が原因で恐ろしい目に遭うというのはとにかく怖い

本人が悪いことをしたわけではないし、事故物件というわけでもないので避けようがなくない?となるわけです、、、

しかも今回、元々かなり辛い境遇にあった人間が更に酷いことになるので、ホラーとはまた別に読むのが辛い。

ちなみに、この話を知人にしたところ「そんなやつは家系ホラーを読むな」と言われました笑笑
その通りすぎる笑笑

また、今回は怪異を発生させている原因が特定されているのに、解決はできていないので「まさか本当にまだ影響があるんじゃ…」と思わされます

怪異発生の前触れとして必ず「音」が発生するので、読んでからずっと周囲の音に敏感になりますし、静かさが怖い…

切実に、昼間に人が多いカフェとか電車とかで読むのがおすすめです。

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【読了後推奨】若干の考察

※ここからは読み終わった方向けに書いていくので、未読の方はご注意ください!

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

「奇妙な家」についての一連の怪談は、結局ヤモリさんが夫を産みなおそうとして人為的に引き起こしたものなんですよね。

じゃあ具体的にどんな儀式をおこなっていたのかというと、「家をひらくものにする」というもの。

作中でヤモリさんが

家という概念は人が住むことで完成します。完成するとはとじることです。『とじた観念』があるから、それが崩れたりゆがんだりした時に綻びができるんです

と語っていました。

一旦人が住んで完成した「家=箱」をつくって、それをわざと綻ばせることで「ひらく」。

とじるから、ひらくんですよ

真相がわかる前に読んでいると凄く頭の良い解釈だな〜と思うのですが、最後まで読んでから改めて読むと怖すぎる、、、

そして、「ひらく」ことでどこに繋がるのかというと、「死んでから行く場所であり、そこから産まれてくる場所」。

ここでは、人が死んだら行く場所と産まれる前にいる場所が同じという輪廻転生観に近い世界観が前提となっています。

そこと繋がることで、愛する夫を自分の元に輪廻転生させようとしたヤモリさん。

ただ、ここで若干引っかかるのは、それはほんとうにヤモリさんの夫と同一存在なのか?というもの。

一連の「ひらく家」でおきた出来事でひらいた先からこちら側に侵食してきた存在は、あきらかに人ですらなく、かなり危険な異形たちでした。

しかも、そいつらは肉体を乗っ取って人間と成り代わることもできる存在です。

たとえガワだけは夫だとしても、本書の流れ的に中身が夫とは本当に思えないんですよね…

ひらいた先、あちらの存在を呼び寄せることには成功していても、特定の輪廻を辿る技は完成していないということになります。

夫の姿をした、あちら側のナニカを産もうとしているヤモリさんは、本当に幸せなんでしょうか、、、

まあ、ロクな目にはあわないんでしょうが。

たくさんの人を巻き込んで、本来足を踏み入れてはいけない場所にまで踏み込んでしまったわけですからね。

まだまだホラーの波は途切れません!

積読には、まだ何冊もホラー小説が残っています。

モキュメンタリーホラーから実話形式まで、ジャンルは様々ですが、ホラーを読んでいると因果関係を整理したり、考察したりと、意外と頭を使うことがわかりました笑笑

「頭を働かせる」という名目でこれからもホラー小説を読んでいこうと思います!

次回もどうぞ、よろしくお願いいたします。

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