全く本を読んだことがない新卒が読書を始めてみるというこのブログ。
71回目は小野不由美さんの『十二国記 黄昏の岸 暁の天』について書いていきます!
十二国記シリーズ、第8巻です✨
読んで感想を書いていきます!
※内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。
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小野不由美著『十二国記 黄昏の岸 暁の天』を読んでみた
全世界累計1300万部を突破している大人気ファンタジーシリーズ、「十二国記」。
本作『黄昏の岸 暁の天』はシリーズ第8巻です!
ここから、物語は長い長い戴国のお話になっていくそうです。
この8巻では、戴国の将軍・李斎が景王・陽子に助けを乞いに命からがら金波宮へ飛び込んできたところから、泰麒捜索までが描かれます。
他国に兵を出すことが王も麒麟も即座に死罪となるほどの重大な罪であることを知りつつ、何も知らない景王にその罪を唆すために慶へ逃げ込む李斎。
果たして李斎はどのような結論を出すのか……。
天とは、理とは、人とはなにか。
今回もかなり重いテーマでした。
あらすじ
↓今回もあらすじをまとめました!↓
慶国の王宮・金波宮へ、瀕死の状態で飛び込んできた戴国の将軍・李斎。片腕を無くしながらかろうじて一命を取り留めた彼女いわく、戴国では謀反がおこり、王と麒麟がどちらも行方知らず、偽王が立てども国を治める気がなく、戴の民は今年の冬を越せる見込みがない。なんとか戴の民を助けられないか思案する景王・陽子であったが、延王・尚隆に他国へ派兵するのはいかなる目的であれ死罪にあたるほどの重罪であると説得される。それでも見捨てることはできないと決めた陽子は、戴国のために何を為せるのか……。
今回の舞台は慶国です!
王になって3年が経過した陽子。
まだまだ国が安定したとは言えませんが、少しずつ王朝が整い、前に進んでいる様子が伺えます。
そこに飛び込んできた、戴国を救おうと必死の李斎。
物語はやがて十二国全体を巻き込む大波乱となり……
また少し、十二国記の世界観の深い部分が見えてきました。
【ネタバレ注意】読んでみた感想
今回もなかなかに重いテーマ性&キャラクターたちの圧倒的な魅力が満載の巻でした!
まず、陽子の登場シーンが格段に良い。
陽子が着飾ったり、儀礼に拘泥するような王だったら確実に李斎は助からなかっただろう、という登場シーンはかっこいい陽子のかっこよさ(?)を覿面に際立たせています!
そして、陽子と延麒にやり込められる延王・尚隆も良かったですね〜
いつもお助けポジションにいて、出来るお兄さん的余裕綽々の表情を見せてばかりの尚隆が、陽子と延麒に「できることを検討もせずに戴国を見捨てるのか」と詰められ、自らも背負い込むことに渋々納得するシーン!
500年以上生きていてもまだ人間は成長するんだ、という希望が伝わってきました。
そして8巻目である本書の見所は、なんといっても各国の麒麟が勢揃いするシーン!
といっても、2チームに別れて泰麒を捜索するため、実際に慶国に集まるのは景麒、延麒、氾麟、廉麟の4人だけですが。
それでも、各国の王たちと麒麟たちが集まってひとつの目的のために動くのは、今回がはじめてですよね!
氾王も初登場し、その強烈なキャラクター性で楽しませてくれます。
陽子の発案によって集まった各国の王たち・麒麟たちは、泰麒を蓬莱(日本)から無事に十二国記の世界へ連れ戻せるのか!?
ぜひ結末をご確認ください!
人は自らを救うしかない、ということ
本作のテーマは、陽子のこのひとことに尽きると思います。
人は自らを救うしかない、ということなんだ
十二国記の世界では、天にいる神々やその摂理が目に見えるかたちとなって人々の前に姿を見せます。
そこに対峙したときの李斎の嘆きは、まさに現実の私たちと同じ嘆きでした。
天があって、神様がいて、神様が決めた道理があって、それでもなぜ戦争は起きるのか。
民は苦しみ、善人は虐げられ、悪人は罰されないのか。
実際に神様がいたら、多くの人が同じ言葉をぶつけると思います。
それでも、この十二国記という物語は、私たちに神様が本当にいようがいまいが、自らの行動によってしか人は救われないんだと教えてくれました。
それは決して、行いが良い人に天は良いことを恵んでくれるとか、そういう意味では無く。
天が存在するものなら、過ちもあろう。不備もあろう。だが、それを正すこともできるのだ。過たない天はそれを正すこともない。
結局、そういうことでしょう。自身の行為が自身への処遇を決める。それに値するだけの言動を為すことができれば、私のような者でも助けて差し上げたいと思うし、場合によっては天すらも動く。周囲が報いてくれるかどうかは、本人次第です。
天をあてにしてどうします?助けを期待して良いのは、それに所有され庇護される者だけでしょう。戴の民はいつから、天のものになったのですか?
自らを助けようと自ら動くからこそ、人は己として生きていけるんだ、
そして、そのように動いてくれるからこそ、人もそれに応じてくれる。
なにかを変えるには、まず自分から変わらなくてはならない。
よく言われる言葉ですが、これがこんなにも心にちゃんと響いたのは、はじめてです。
次はいよいよ『魔性の子』へ!
今回で8巻が終わり、刊行順で行くと次からはいよいよ4巻構成の長いストーリーに入ります。
しかしここで一旦、ずっと置いておいた『魔性の子』に寄り道をしようと思います!
というのも、『魔性の子』から入らず『月の影 影の海』から入った人はこのタイミングで0巻である『魔性の子』に戻ってくるのがいいのだそう。
はじめて十二国記シリーズを読んだ人にとってはホラー小説である『魔性の子』。
ここまで読み進めてきた人には、全く違った物語として映るようで……
蓬莱視点でどのように語られているのか、確かめてきます!
次回もどうぞ、よろしくお願いいたします。

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