「話が上手くなりたい!」「キラキラ営業ウーマンになりたい!」
そんな悩みを抱える新卒が読書を始めてみるというこのブログ、22回目は綾辻行人さんの『水車館の殺人〈新装改訂版〉』について書いていきます!
『十角館の殺人』に続き、館シリーズ2冊目です!
1巻がすごく面白かったので、2巻も楽しみ……♪
感想を書いていきます!
※内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。
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『水車館の殺人』を読んでみた
綾辻行人さんの大人気ミステリーシリーズ《「館」シリーズ》。
建築家・中村青司が建てた館を舞台に殺人事件が発生するシリーズです。
2巻である『水車館の殺人』では、その名の通り大きな水車が特徴の館が登場。
そして、1巻目でも探偵役を務めた島田潔が今回も探偵として登場します!
私は1巻目から順番に読んでいますが、このシリーズはどこから読んでも問題なさそうです。
あらすじ
⇓今回もあらすじを書いていきます!⇓
中国地方の山奥にそびえ立つ、大きな水車があるお屋敷・通称「水車館」。普段は閉ざされている水車館は、1年に1度だけ客人を向かい入れる。館の主人である藤沼紀一が、画家であった父・一成の絵を知己のマニアに公開するのだ。1986年、一成の絵を見るために例年通り水車館に足を運んだ4人のマニアたち。しかし、生憎の台風に見舞われたその日、館の家政婦の事故死を皮切りに次々と凄惨な事件が起こり……。あくる年、マニアたちはまた水車館に集まる。「昨年の事件はまだ未解決である」と主張する島田潔という部外者を迎えながら……。
物語の場面は、凄惨な事件があった昨年と島田潔が館を訪れた現在を行き来します。
一成の絵のマニアである古川恒仁が、金に困窮した結果絵を盗み、館に居候していた紀一の友人・正木慎吾を殺害して逃走したと結論付けられた昨年の事件。
しかし、「中村青司という建築家と縁がある」と館を突如として訪れた島田潔という青年は、事件には別の真犯人がいると主張する。
そうして成り行きから集まったマニアたちも含め、事件の真相を解明しているうちに、またひとり犠牲者が出て……。
人里離れた旧式の館、そこに10年以上閉じ込められた美少女、そして仮面を被った車椅子の主人。
これで殺人事件が起こらないはずはない!というほどおあつらえ向きの舞台が整っています✨
【ネタバレ注意】読んでみた感想
ちゃんと気付けるように出来ていたのに、全然分からなかった……。
真相がわかってから最初の方を読むと、「確かに!」となりました笑笑
これでも綾辻行人さんにとっては、「やさしすぎる問題」なんですね……。
現実で実現できるトリックか、と聞かれると疑問ですが、ミステリーのためとしか言いようのない舞台で使われると、世界観がガッチリとハマります。
「新装改訂版あとがき」にもありましたが、1巻の『十角館の殺人』と比較して、すごくミステリーっぽい真相でした!
真相を知ったときの驚きが、「え!こんなのありなの!?」というものではなく、「あそこが伏線で、こう繋がるようになっていたんだ!」という種類の驚きです。
それにしても、人が丸々入れ替わるというのは本当に可能なんでしょうか、、、?
先程”現実で実現できるトリックかは疑問が残る”と書きましたが、警察の捜査が入っているので、事情聴取とか科学捜査とかなんらかの形で不審に思われないのかな?と疑問は感じました。
館の設計とか、家政婦との関係とか、紀一でないと知らないことかつ知っていなければおかしいことはどう答えたのでしょう。
また、紀一は事故で脚の骨がぐちゃぐちゃになっていて長らく車椅子生活をしていたということを考えると、脚の形が普通に歩行していた正木とはだいぶ違いそうですが…。
ダボダボの服をずっと着用していたのでしょうか笑笑
しかし、普通は「人が入れ替わっているかもしれない」とは思わないので、意外と気が付かないかものかもしれません。
ミステリー小説なので現実の可能性は置いておくとして、単純に紙面上だけで考えたらしっかりとわかるようになっていたので、ミステリーとしての完成度はすごく高いと感じました。
有栖川有栖さんの解説がアツい!
『水車館の殺人』には、綾辻行人さんの作家仲間だという有栖川有栖さんのアツい解説が収録されていました!
綾辻行人さんのこと好きすぎだろ……となるほど熱い想いが語られています笑
「新本格ミステリ」なるものをあまり知らない(というか、ジャンルのことについてほぼ何も知らない)人間なので、解説で「新本格ミステリ」がどういうもので、綾辻行人さんのデビュー後どのようなムーブメントが起こったのか学べたのはありがたかったです!
「館」シリーズは”すごく人気”というイメージでしたが、刊行当時は批判もあったんですね……。
綾辻行人さんと有栖川有栖さんの作家としての絆も伝わってくる文章で、一緒にミステリーを書いている場面を想像できて楽しく読めました!
解説を楽しめるってなんかちょっと上級者っぽい、とほくそ笑んでますが……笑笑
本格ミステリの楽しみ方も教えて貰えたので、3巻を読むときはそれを踏まえて楽しみたいです!!
“館沼”にどっぷり!
有栖川有栖さんの解説によると、「館」シリーズはあくまでも”館”が主体のため、探偵役やその他の設定は作品によって異なるそうです!
まだ島田潔が探偵役の2作しか読んでいないので、館を中心にシリーズがどう変わっていくのかとても楽しみ♪
まだまだシリーズは続いているようなので、少しずつ読んでいきたいです!!
次回もどうぞよろしくお願いいたします。


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