【21冊目】『書店怪談』|まったく読書したことない新社会人の読書日記

読書記録

「話が上手くなりたい!」「キラキラ営業ウーマンになりたい!」

そんな悩みを抱える新卒1年目が読書を始めてみるというこのブログ、21回目は岡崎隼人さんの『書店怪談について書いていきます!

最近よく書店に行くので、気になってしまいました笑

果たして帯の通り「もう書店には行けない」となってしまうのか……。

感想を書いていきます!

※内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。
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『書店怪談』を読んでみた

カバーにたくさんの書店員さんのコメントが書かれているホラー小説『書店怪談』。

コメントを読んでいると、とにかく「ヤバい話」であることが伝わってきます。

というか、書店に「もう書店にはいけない」と書かれている本が置いてあるのおもしろいですね笑笑

本当に怖くてもう行けない!となってしまったら困りますが……。

スーパー楽観的なので、大丈夫だろうという謎の自信のもと読ませていただきます!!

あらすじ

⇓今回もあらすじを書いていきます!⇓

作家である私・岡崎隼人は、なかなか次の企画が通せないまま次々と出る新刊書籍に埋もれてしまうのではないかと怯えていた。そんな折、知り合った書店員さんから書店内で起こった怪談を聞き、担当編集に「書店をテーマにした実話怪談」を提案する。乗り気となった担当編集と共に各地の書店から実際に起こった怪談を集めていると、そのうちのいくつかに奇妙な共通点があることに気がつく。幼い男の子の霊であること、エプロンの紐を解くイタズラをすること、そして、「時間だよ」という言葉。私は担当編集と一緒に、その怪異の原因を探る……。

『書店怪談』は、タイトル通り書店を舞台にしたホラー小説です!

最初の方はありきたりなホントっぽい怖い話で、舞台が書店でなくても……と思っていましたが、後半にいくに連れてどんどん「書店である意味」が明確になっていきました

なぜ人的にも経済的にも関わりのない、離れた土地の書店で同じ男の子の幽霊が出るのか?

そして、その男の子が発する「時間だよ」という言葉の意味とは?

調査のため怪談を集めていくうちに、岡崎隼人さんの担当編集である菱川さんの様子がどんどんおかしくなっていくのも恐怖を煽ります。

私の好きなミステリー要素のあるホラーで、男の子の正体が気になりすぎてどんどん読み進められました!

【ネタバレ注意】読んでみた感想

怖かった……。

読んでいる間、謎に周りを見まわしたりしていました笑笑

ただ、読んだ後に尾を引く怖さではなかったので、引き続き書店には行けそうです!

(後述しますが読者にも禍がふりかかる系ホラーのため、人によってはかなり尾を引くかもしれません。)

The・モキュメンタリーといった読み心地で、著者である岡崎隼人さんの視点で実在の会社名や土地名が出てくるのですごくリアル。

とにかくリアルなホラーを読みたい!という方にめちゃくちゃおすすめできます。

特に最初書店員さんから怪談を集めたとき、最初は共通点も何も無いいくつかの実体験がいくつか届き、段々と「あれ?」というものが見えてくるときのリアルさと言ったら、、、

男の子の怪異がしっかりと人に害を及ぼす系の幽霊であることもポイントが高いですね。

最後、各地の書店に出没する男の子の正体が分かったとき、「だから書店だったんだ!」となります。

1番怖かったのは男の子ではなく、担当編集の菱川さんがおかしくなる過程でした。

ホラーあるあるですが、自分から怪異に関わりに行くとやはりろくなことがないですね。

菱川さんは怪談を積極的に収集していたため、がっつりアウトだったようです。

男の子以外にも、色々なものが集まってきたような雰囲気が……。

最後の最後、回復した(?)菱川さんがとった行動が怖すぎて、かけていたドライヤーを1回停止しました笑笑

【ネタバレ注意】これ、読者もヤバい?

登場する男の子の怪異は、全国各地の書店に出没している通り、伝播する存在です。

その伝播の仕方が「本」である以上、読者もヤバそう……。

実際、怪談を収集していた菱川さんがヤられてしまったわけですし、読者も「読む」ことである意味自分から怪異と関わろうとしているので、禍がふりかかる条件は揃ってますよね

また、物語の冒頭部分(まだ男の子の怪異を調査する前)では、書店の百物語をテーマにする方向性で岡崎さん&菱川さんは動いてました。

結局テーマは別となった訳ですが、書店から集まった怪談を全て列挙しているので、百物語も達成されてるわけなんですよね……。

数えた訳では無いので本当に100個あるのかは分かりませんが、巻末にある怒涛の怪談ラッシュでそれくらいはいってそうだな、と。

百物語って確か、すべて語り終わったとき「ナニカ」が起こるんじゃなかったっけ、、、。

巻末の百物語のひとつ、「布団で寝転びながら読書をしていたら自分ではないナニカの影が近づいてきた」というのはシチュエーション的に当てはまる人が多そうです。

全体的に読書好きを狙い撃ちしたホラーでした……。

本の隙間にはご注意を……

書店にいるとき、もしくは自宅の本棚の前にいるとき。

本を抜いた隙間に、男の子はいるかもしれません。

そう思わせてくれるほどリアルなホラーでした。

しかし、「怖いから読書やめよう!」とならなかったのは良かったです笑笑

これからも色々な本を読んでいくので、次回もどうぞよろしくお願いいたします!

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