【24冊目】『聖女の論理、探偵の原罪』|まったく読書したことない新社会人の読書日記

読書記録

全く本を読んだことがない新卒が読書を始めてみるというこのブログ。

24回目は紺野天龍さんの『聖女の論理、探偵の原罪について書いていきます!

完全にタイトルとカバーで本を選んでます笑笑

探偵の原罪とは果たして……?

感想を書いていきます!

※内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。
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『聖女の論理、探偵の原罪』を読んでみた

どんでん返しか救いか、断罪か……

帯に書かれた言葉が気になる本作。

『幽世の薬剤師』や『シンデレラ城の殺人』などが有名な紺野天龍さんの新作だそうです!

本作がはじめましてですが、タイトルと表紙だけで既におもしろそう✨

「一気読みの面白さ」とある通り、すごく読みやすくて初心者にはありがたかったです!!

あらすじ

⇓今回もあらすじを書いていきます!⇓

高校生探偵として世を賑わしていた新道寺は、ある事件をきっかけに探偵を辞め、自堕落な生活を送っていた。借金取りに追われる日々の中でなけなしの金を稼ぐため、週刊誌から依頼された仕事を引き受ける。それは、15年前に『新興宗教信者集団自決事件』で話題となった教団《科学の絆》に信者として潜入し、〈美しすぎる聖女〉として話題となった聖天祢のスキャンダルを掴んでくる、というものだった。早速教団の体験入信へ参加する新道寺だったが、聖に過去を見通され、感情を抑えられず暴走する。信徒に取り押さえられた新道寺が目を覚ますと、なぜか自分の正体を知った聖が自身の付き人となるよう持ちかけてくる……。

科学知識の啓蒙を掲げる新興宗教組織《科学の絆》の聖女・聖天祢と、元探偵・新道寺のコンビが教団内で次々と起こる殺人事件を解決していきます!

閂がかけられた室内で死亡していた教団の古くからの信者や、冷凍庫の中で死亡していた喜捨額1位の信徒、そして自らが開発した装置の中で死亡した教団を波紋になった科学者……。

それぞれの謎を解いたとき、「探偵」という役割が持つ原罪が聖たちを苦しめる。

そして、遂に聖の前に15年前の「新興宗教信者集団自決事件」が立ちはだかり……。

連作短編形式のミステリーです!

【ネタバレ注意】読んでみた感想

非常に読みやすくて、飽きずに最後までほぼノンストップで読めました!

特に、聖女である聖と、探偵の新道寺のキャラがそれぞれ立っているので、アニメをみている感覚で読めます。

ライトノベルに近い読み口(?)です。

なにより、教団の聖女・聖のキャラ設定が盛り盛りすぎる!!

新興宗教の聖女で、世にふたりと無い美人で、頭が良い天才児で、言葉巧みに人を口車に乗せるクセに聖女であることを抱え込みすぎる……。

『聖女の論理、探偵の原罪』というタイトルに惹かれた人間なら絶対に刺さる厨二設定!!

いいですね〜(*^^*)

ミステリーというか、物語の結末自体はキャラクターがある程度揃ったら冒頭だけでわかってしまいますが、そこにたどり着くまでの過程はとても楽しめました!

なので、帯にある「どんでん返し」を期待するとちょっと違うかな、という印象ですが、超美形聖女とやるときはやれる探偵が事件を解決していく物語だと思って読むとおもしろいです。

聖やその周囲にいる人と新道寺が信頼関係を築いていく過程とか、探偵を引退したきっかけとなる事件を新道寺が乗り越えていくところとか、キャラクターが好きになれる物語でした。

とはいえ、聖の教団《科学の絆》は”正しい科学知識の啓蒙”を掲げているので、聖の事件解決の手腕は非常に論理的で、ミステリー好きな人でも楽しんで読めると思います!

探偵の”原罪”とは何か

タイトルにもなっている、探偵の”原罪“。

それは、隠されていたことを明らかにすることで、誰かを不幸にしてしまうこと

隠されているということはそれなりの理由があるわけで、それを明らかにするということは、それなりの代償が伴います。

例えそれが殺人犯であっても、自分が謎を解き明かしたことで傷付いた人間がいるのであれば、探偵はそれを背負って生きなければならない。

たくさんの殺人事件を解決したことで、聖も新道寺も、たくさんの人を傷付けます。

新道寺はその結果、罪のない大切な人まで失ってしまった経験を持ちます。

まあ、本当に新道寺のせいなのか……?というのは、結構な疑問でしたが、、、

優等生がカンニングを脅されて不良を殺して、その罪を着せられた不良が冤罪が晴れたのち「お前が捕まれば良かった」という視線に耐えかねて複数人を殺傷した事件。
これ、冤罪を晴らした新道寺のせいですかね??
(殺人犯を庇って無実の人を貶める人たちに責任がある気が……)

ただ、やっぱり人間が隠していることを明らかにしようとすることが、リスクを伴う大変なことであるというのはなんとなくわかります。

探偵が事件を解明するのは当たり前のことだと思っていましたが、その実、けっこう恐いことなんですね……。

2人の活躍がもっと見たい!

物語の最後で、探偵の原罪を受け止めた聖と新道寺。

ふたりの関係性が好きなので、ぜひ続いて欲しいです!

もし続編が出たら、また読みたいな〜!

次回もどうぞよろしくお願いいたします。

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