【61冊目】『封鎖館の魔』|まったく読書したことない新社会人の読書日記

読書記録

全く本を読んだことがない新卒が読書を始めてみるというこのブログ。

59回目は飛鳥部勝則さんの『封鎖館の魔について書いていきます!

前回に引き続き、ミステリー好きの知人におすすめされた本です。

今回も〈館もの〉本格ミステリー

読んで感想を書いていきます!

※内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。
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飛鳥部勝則著『封鎖館の魔』を読んでみた

ゴシック系ミステリーの代表者として知られる飛鳥部勝則さん。

2025年に『堕天使拷問刑』が文庫化されるまで、その著作はカルト的な人気から高価格で取引され続けていたんだそう。

Amazonページを見てみたら、なんと10万円を超える本も……恐怖……

そんな飛鳥部さんは15年ぶりに新作長編『抹殺ゴスゴッズ』を刊行し、続けて2026年、最新作である『封鎖館の魔』を刊行。

星海社さんの本ははじめて手に取ったのですが、青色のスピンがとってもかわいいレーベルですね!

『封鎖館の魔』の内容は結構血みどろで、普通に聞けば悪趣味な言い回しも多かったのですが、それが独特な世界観を形成していて、なるほどこれは好きな人がいるだろうな、という印象でした!

あらすじ

↓今回もあらすじをまとめました!↓

高校2年生の小玉正は、幼なじみの林昌子から誘われ、夏休みの間に開催されるデッサン教室に参加することになった。講師は写実画で著名な画家・館真一であるが、正の目的は講師ではなく、モデルをつとめる美少女・溝口佳子に近づくことであった。デッサン教室の会場となるのは、館真一が居住している館・封鎖館。過去に不可解な事件が何度も起きている巨大な洋館である。館真一の助手である村山鏡子に案内され、封鎖館に到着した正は、封鎖館に集まった特異な人々に圧倒される。しかし、事態はそれだけにとどまらず、デッサン教室の参加者のひとり・新保八寿夫の母であり、館真一に異常な執着を見せる女性・新保敏美が密室の中で他殺死体となって発見される--。

山奥にある巨大な館・封鎖館

戦後すぐに違法に建てられ、サーカス団が間借りしたり、アーティスト志望の若者たちが入れ代わり立ち代わりに入居したりといった歴史を持つ洋館です。

なぜ封鎖館と名前がついているのかと言うと、開かずの間ばかりで入れない場所が多いから。

それだけでなく、過去には封鎖館の建築家自身が女性の顔を日本刀で切り落としたとして逮捕されている他、女性を切り刻んだ猿が忽然と姿を消したり、密室でもなんでもない部屋で女性が餓死したり、様々ないわくが付いています。

そんな場所に3日間寝泊まりする美男美女ばかりの奇人。

当然、何も起きないわけはなく……。

館もの・密室・連続殺人・クローズド・サークルと、今回も盛り盛りです!!

【ネタバレ注意】読んでみた感想

独特な世界観に圧倒されました……。

近親相姦・虐待表現・過度な性的表現・過度な暴力表現など、ひとを選びそうな表現ばかりでしたが、それがひとつの世界観を形成するとむしろ荘厳な雰囲気になるんですね……。

これが噂のエロ・グロ・ナンセンス

カルト的な人気を呼んだ作家さんということは、読んでいてなんとなく感じられました。

まず、美男美女ばかり山奥の洋館に集めるのがすごい。

登場人物として館に集まるのは13人ですが、うち美男美女(美形ではないものの、異性を惑わす雰囲気を持つ人物も含め)は、なんと8人

美男美女でなければならないんだ、という確固たるこだわりを感じます。

そして、その中には精神が壊れてしまった人もいれば、後暗い過去を持つ人、倒錯的な趣味嗜好を持つ人がいて……盛りだくさんですね。

好き嫌いはわかれそうですが、1度読んでみるとどハマりするかもしれません。

そして、肝心のミステリー部分はというと……

おもしれー館。となりました。

いくつか館ものミステリーを読んできましたが、割と好きな部類のギミックかもしれません。

館ものの中でも、本当に館そのものに秘密がある系というか、見取り図が重要になってくるミステリーが好きな人におすすめです!

【読了後推奨】メイントリックと犯人の動機について

※ここからは読み終わった方向けに書いていくので、未読の方はご注意ください!

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

回答編になっても、???となって、理解できたのは探偵・妹尾悠二の解説を読んでからでした。

これ、語り手である小玉正に対しては純粋なる物理トリック、読者である私たちに対しては叙述トリックがメインとなるのでしょうか?

「私の鏡子」と「村山鏡子」がそれぞれ別の意味を持つとは……これは注意深く読まないと気がつけませんね……。

なまじ館真一が「私の鏡子」を理想の女性、「村山鏡子」を神としてそれぞれ別個で崇めていたので気がつけませんでした。

そして、犯人こと村山鏡子の動機が凄まじい。

館真一に「私の鏡子」をタヒ姦させるために人を殺すとか、めちゃくちゃだと思ったと同時に、過去1番「殺さなければ行けない理由」が明確だな……となりました。

確かに死んでないといけないですもんね。

300ページ以上飛鳥部さんワールドを読んできたからこそ納得できる終わり方です。

これが他の作家だったらちょっと腑に落ちないけど、まあこの人だしな……となるというか笑

犯人からすると虚しい最後でしたが、純粋な愛だってことだけは伝わりました。

飛鳥部勝則ワールドが楽しい!

熱狂的なファンが多い飛鳥部勝則さんの世界観。

確かに、唯一無二の作品でした。

代表作『堕天使拷問刑』や、ひとつまえの新作『抹殺ゴスゴッズ』も読んでみたいです。

すでに世界観にどっぷりハマってしまっているかも、、、笑

次回もどうぞ、よろしくお願いいたします!

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